ライダー・ウェイト版タロットを真に理解する勉強方法~独学でタロットを学ぶシリーズ.3

みなさまごきげんよう~♪
今日は、独学でタロットを学ぶシリーズのPart.3を書きますねー!(´▽`*)

前回のPart.2では、初級編というかタロットの基礎知識があまり無い方に向けての記事でしたが

今回は、もっと本格的に!「ライダー・ウェイト版タロット」を学ぶ方法を書きます。

ライダー・ウェイト版タロットを真に理解する勉強方法

わたしは独学で、タロットを学びました。
最初は、日本の普通の本屋さんで売っているタロットカードと本がセットになったようなものを片っ端から買って読みました。

でも、その勉強のやり方では本によってカードの意味が違うし、キーワードも違うし、なかなかカードの本質=根っこ=核心(コア)の部分を確立できずにいました。

お客さまを占ったあと、「あの解釈で良かったのだろうか」「違う解釈を取ったほうが良かったのではないか」と、毎回のように迷い、悩んでいたのです。

そんなわたしが師匠に出会います!!

ええ~「独学」って言ったでしょ?と突っ込みたくなりました?
実は、その師匠とは「ライダー・ウェイト版タロット」の作者のこの方なんですよ。

アーサー・エドワード・ウェイト

アーサー・エドワード・ウェイト博士

わたしが初めて自分のパソコンを購入したのが1998年のこと。
そこで、出会ったのがこのサイト。
リンク:The Pictorial Key to the Tarot Index

これはウェイト博士がライダー・ウェイト版タロットを作ったとき共に出版された「解説書」なんです。

わたしは英語なんて片言しか分からない人ですから、web翻訳を駆使して必死に読みました。なんだか錬金術語?だか分からない単語がありつつ、意味を取れない文章がありつつも、雰囲気はボヤーっと浮かびました。

そのときわたし、愕然としたんです…。
ええ~?!今まで自分が読んできた

タロット本の説明とゼンゼン違う!!と。

ウェイト博士~!
これは…いったいぜんたい、どうなってしまったんでしょう?

そして2000年。わたしにとっての

神が降臨しました。

と。発見したのが2000年ですから、いつから出来たサイトなのかは知りませんが、なんとなんと!!
上記のウェイト博士の解説書を翻訳してくださったサイトさまがあるのです。

ウェイト版を学びたい方は必見のサイトですよ!!絶対にお気に入りに入れるべし!
リンク:MAのライダーウェイト・タロット解説

こちらのサイト様のお陰で、意味の取れなかった文章や単語を理解することが出来ました。本当に足を向けては寝られないくらい感謝しています。

それからはもう、意味・解釈で迷うたび悩むたびに「The Pictorial Key to the Tarot」を読みました。何度も、何度も読みました。

だってウェイト版を使うのであれば、その製作者がどんな意味を込めて作ったのかを理解したいと思いませんか?

そんな思いで、勉強を進めていきましたので、わたしの心の中でのタロットの師匠はウェイト博士だと思っています。

実際にはウェイト博士の書いた「The Pictorial Key to the Tarot」が、ですけどね。

ですが、その「The Pictorial Key to the Tarot」が…これまた難解でして。
どう難解なのか、というと。

「The Pictorial Key to the Tarot」を理解するために

・まずは絶対に聖書。(新約・旧約)
・西洋文化の知識(宗教絵画・有名な神話と文学)
・当時のタロットの歴史
・錬金術の知識(記号とか)
・カバラの思想(セフィロトの樹が重要)
・黄金の夜明け団のタロットの考え方(Tの書など)

と、このへんを理解していないと、チンプンカンプンなのです。

そして、この博士の「解説書」には、いちばんの笑い…。違う、泣きどころがあります。山というか谷底というか、乗り越えなくてはいけないもの。

それはウェイト博士の「とても分かりにくい文章」です!!

タロット研究室ウェイト版第一回というサイトに「A.E.ウェイトの話し方」というコーナーがあります。

A.E.ウェイトの話し方

ユーモアたっぷりの「キング・スウォード」(訳注:ペンネーム?)がアルト・マジック・ニュースグループに載せた、「アーサー・エドワード・ウェイトを理解するために」という一節があります。

普通の英語:「少年が歩いて店に行き、食パンを買いました。」

ウェイト:「ある時、とある場所で、少なくともこの話については信頼を置いてもいいと考えられる情報筋によると、たぶん成年になっていない一人の男性 (このように説明すれば、十分でしょう)、ぶらぶらと、食料を調達できると思われる商業的施設へと赴き、そこに着いて、金額は明らかにされていないが、通常の焼いた食品、一塊という言葉から察するに確認はできていないけれども、食パンを、さらにすべての実地的見地から、その用事のありきたりの性質と、他には交通手段として補助的運搬手段の説明がなかったことから、若年者に見合った限られた財政的配分から一斤購入したと思われますが、これ以上のことについては、数少ない事実に基づいて特定の結論を出すのは軽率といえるでしょう。」by タロット研究室ウェイト版第一回より

どうでしょう…。途中で、読むのを辞めたくなりませんか?
というか、いま「読み飛ばした」でしょう?

良いのですよ。

わたしも読み飛ばしたからね!

上記ページの作者は
「うーん、、ここまで書くとすれば、、これはひとつの才能かと!」
と書いていらっしゃいます。おおらかで広い心をお持ちですね。

いやもう本当に…こんな才能を発揮しないでください!!

これは「A.E.ウェイトの話し方」となっていますが、文章も似たようなものです。

ウェイト博士の別のペンネームを持ち出して、あたかも他人の意見のように書いて「これに賛同する」と自画自賛していたり。

ちんたらと「あーでもない・こーでもない」と論じた挙句、結論を言わず「じゃあ結局なんなの?!」となる文章が盛り沢山~♪(´▽`*)

それでも…!!
どんなに博士がお茶目な方であろうとも、ライダー・ウェイト版は本当に「良く出来た」デッキだとわたしは常々思っています。

まあいろいろ博士の愚痴?も書きましたが~心の中でのタロット師匠ですので、このデッキも師匠も愛しています~♪(*´▽`*)

だから現在のライダー・ウェイト版の解釈が、製作者であるウェイト博士のものと「かけ離れて」しまったことには、博士がちょっぴり可哀想な気持ちもあります。

ウェイト博士が、このカードは断じてこういう意味ではない!と強く否定しているにもかかわらず、その否定したことが巷では「ウェイト版の解釈」として定番だったりするのです。

この問題は、伊泉龍一さんが訳した「タロットの書~叡智の78の段階」の訳者後書きの中でも2ページに渡って触れられています。

ライダー・ウェイト版を独自のオリジナルな解釈でリーディングすることは批判することでは全くなくて、レイチェル・ポラック女史もよく言っているように自由で良いとわたしは思います。

ただ、その自由というのは「守破離(あらゆる道の修行における順序段階を教えている)」という言葉の「離」の段階です。

例えば日本舞踊で基本動作を知らないまま、新たな動作や動きを作り「これは日本舞踊」だと本人が言ったとして、それは本当にそうでしょうか。

:師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
:他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
:一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

全ての技術というものは、基本の型やスキルが身について、あらたな独自の道を切り開いていくものです。

ライダー・ウェイト版タロットで言えば、それがウェイト博士が解説書として書いた「The Pictorial Key to the Tarot」。

ライダー・ウェイト版タロットを学ぶ

今日のテーマは「ライダー・ウェイト版タロットを真に理解する勉強方法」でしたが、その方法の基本として、まずはこの「The Pictorial Key to the Tarot」を読んで欲しい、ということです。山も谷もいっしょに超えましょう~!(=´▽`=)ノ

このページも長くなってきましたので、わたしが実際にどうやってその山も谷も乗り越えたのか、具体的に何をしたのか等は次回タロットを独学で学ぶシリーズPart.4で余すところなく全部!書く予定です。そちらもよろしくねー♪

おまけ:ウェイト版タロットの解釈の現状

いま、ウェイト版の~と銘打った解説本、ウェイト版のタロット講座などをよく見かけますよね。初心者の方は、その本を読んだり、講座を受けたりしたら、それがウェイト版の解釈だ!と思うのかもしれませんが、ほとんどは違います。

多くのものは、ウェイト版の(独自解釈)の本であり、(独自解釈)の講座です。

もちろん中には本当に、熱心に研究されている方もいらっしゃいますよ~。

上記の「A.E.ウェイトの話し方」を抜粋させて頂いたタロット研究室ウェイト版のサイトは「タロット解釈実践事典」や「タロット象徴事典」の著者である井上 教子女史もしくはその関係者が作ったと思われますが、この方は昔から!!ウェイト版を熱心に研究されています。

ウェイト版と言えば~井上 教子女史!というくらい日本では第一人者でしょうね。

最近では、上で書いた伊泉龍一さんもウェイト版タロットの講座を始めているようで、好ましく思っています。
伊泉龍一さんはマルセイユ・タロット派だと思っていたのですが、彼の豊富な知識を周りが放っては置けなかったのでしょうね。
人気があるウェイト版を是非に~!という感じだったのかな。笑

こういった方々が、現状のタロットの解釈における問題の希望の光になれば良いな、とわたしは思います。

ほんとめちゃくちゃだなあと感じるとき、よくありますから。
ウェイト博士の「The Pictorial Key to the Tarot」にはこう書いてありますって、書いてあって、それが「全くの逆」だったりとか。

その部分の英語を見直すと~中学1年生レベルだったりするので、たぶん習った先生が言ったか読んだ本にそう書いてあったのだろうと思います。
そしてそれが、また今度は自分が講師になったりサイトに書いて、伝わっていくんですね~。

上でも書きましたが、独自解釈が悪いわけでは全く!ないです。

守破離でいう「離」の段階でのオリジナルスキル

「ウェイト博士はこう書いているけれど、わたしの解釈はこうです」とか、すごく格好良いですよねー。
わたしももっと頑張ります。(´▽`*)

それじゃーまたね!♪