今回の「リーディングのコツ」では、タロット占いで7枚以上カードをドローしているのに大アルカナが全く出ない場合、どう解釈したら良いかをお話します。
展開するカードが5枚くらいの場合でしたら、大アルカナが1枚も出ないときは、それなりに見かけます。
大アルカナは「22/78」ですので、だいたい35%くらいの確率なんですよね。
確率通りだと、3枚~4枚カードをドローすれば、1枚は大アルカナになるということです。
それが「7cards Spread(7枚引き)」であれば、ちょっと珍しいイメージ。
それが「10cards Spread(ケルト十字などの10枚引き)」の場合であれば珍しいというより異質な感じがしませんか?
そう。その感覚を大事にしてください。
それでは説明していきます。
まずカードを7枚以上ドローしているのに大アルカナが出ない場合の「一般的な理由」として有名なのは、その問題が大きくない問題だから、というものです。
いまは苦しかったり辛かったりしても、その問題は一過性のものであり、数年後には記憶も薄れているようなレベルで深刻な問題ではないということ。
「重要度が低い問題=大アルカナが出ない」という解釈です。
この一つ目の一般的な解釈にも、すこし補足しておきましょうか。
重要度が低い、たいした問題ではないという捕らえ方だけでは、プロの占い師としてやっていけま…やっていける人も多いかもしれませんが、それは置いておきます。笑
もっと細かく噛み砕いて説明しますねー。(´▽`*)
まずは「大アルカナが出ない=大アルカナの影響下ではない」と基本的に捕らえます。
ということは小アルカナにあるワンド(情熱・やる気)、カップ(感情)、ソード(思考)、ペンタクル(感覚)の世界観で対応できる、ということです。大アルカナが出たときよりもシンプルに素直にリーディングすれば良いのです。
大アルカナはあちらこちらのカードに影響を及ぼすので、そのぶんリーディングが複雑になりますよね。
このように、大アルカナでも小アルカナでも、ただ「カードのそのままの世界観」を読むように心がけているだけで、「大アルカナが出ない=重要度が低い」と、それをとくに頭に置く必要性は感じていません。
ですが、ひとつ、「頭に置いている別のこと」があります。
ここで今回の記事の冒頭で書いた「感覚」を思い出してみて欲しいのです。
そう。「異質な感覚がしませんか?」とわたしは書きました。
この感覚に、一般論では言われていない、もうひとつの理由が隠されています。
カードを7枚・10枚と引いても、大アルカナが1枚も出ないとき。
占った内容とは異なる、より大きい問題がある可能性があります。
わかりやすく言えば~タロットが「違う。問題はそこじゃない。」と指摘しているイメージです。
そういうとき対面で占っていると分かりやすいです。
問題をスッキリサッパリと整理しようが、解決策を出そうが、彼や夫からの強い愛情表現のカードがあろうが…クライアントさんの身体の力が抜けないんです。
言葉は落ち着いて、笑顔になったりはしても、体はウソをつけないのですね。
かなり前のこと。仕事のことで占いに来たかたがいまして。
そのとき7枚+1枚の8枚のカードを出したのに、やっぱり大アルカナが1枚も出なかったのです。
そのとき彼女は会社経営者で、大きな決断の場面でした。
占いの結果は概ね「成功」を表現していて、大きな問題点はなかったのですが、2枚ほど違和感を感じるカードがあったのです。
わたしはその違和感を伝えて「総合的にもう一度カードを展開しますか?」と提案したのですが、断られました。
そのとき、スッキリしない小骨がのどに刺さったような感覚でしたので、わたしもよく覚えています。笑
すると、なんとその2日後にそのかたが、また占いに来てくれたのです。
今度は仕事ではなく、夫婦関係を占って欲しいとのことでした。
詳しくはプライベートなことなので省略しますが、お金が絡み、愛情がもつれ、かなりややこしい事になっていました。
このように
大アルカナが1枚も出ないときには、ほかに大きな問題がある
というケースもあるのです。
そこに気が付いたあと、その問題に切り込むか、そっとしておくのか、占いをする人によって鑑定スタイルが違うと思いますが、参考までに。
そうそう。補足として。
「質問内容がズレている場合」もよく小アルカナだけになったりしますよー。
たとえば母親が息子さんの結婚問題に口を出したい場合とか。
自分の友達の恋の行方であるとか。
本人と直接関係がないのに占った場合に、そういう出方をすることもあります。
こういう相談は…わたしはいまはもう、受けません。笑
それじゃーまたね♪!